もののけ姫でアシタカがカヤにネックレスと小刀をあげた理由は?あらすじと感想考察は?

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映画『もののけ姫』のアシタカといえば、ジブリの全キャラランキングでも第1位常連のスーパーイケメンです!
しかし「なんでカヤの小刀のネックレスをサンにあげちゃったの……?」
と引っかかっている方もいるようです。
今回は、アシタカのこの謎行動の理由を考察してみました。
そして『もののけ姫』のあらすじと感想考察も紹介していきます!

『もののけ姫』のカヤの小刀のネックレスの意味は?

「カヤの小刀のネックレスにはどんな意味があるの?」
という疑問にまずはお答えしましょう。

物語の設定上の意味と、民俗学的な意味の2つがあると考えられます。

『もののけ姫』の小刀の意味「カヤのアシタカを一生愛するという誓い」

物語における小刀の意味、それは
「乙女が変わらぬ心の証に贈るもの」
です。
つまり生涯に渡りアシタカ以外に誰も愛さない、というカヤの強い決意の表れです。

ここでアシタカとカヤの関係を振り返ってみましょう。
当時のパンフレットによると、アシタカとカヤは許婚だそうです。

「2人は兄妹じゃなかったの!?」
と驚かれる方もいるかもしれませんね。

確かにカヤはアシタカのことを「兄様(あにさま)」と呼びます。
しかし「兄」には2通りの意味があります。

けい〖兄〗 ケイ・キョウ(キヤウ)・あに

1. 《名・造》親が同じで、さきに生まれた男子。あに。 
「兄(けい)たり難く弟(てい)たり難し」(優劣がつけにくい)
対義語:弟

2. 友だちや少し目上の者などを尊敬や親しみの気持をこめて呼ぶ語。 
「大兄・学兄・貴兄・雅兄・加藤兄」

カヤの言う「兄」は2の意味ですね。

そしてアシタカは、小刀の意味とカヤの気持ちを十分に理解していました。
「大切な玉の小刀ではないか」
「私もだ。いつもカヤを思おう」
という台詞が、それを表しています。

そしてこの小刀には、また民俗学的な意味も含まれていたと考えられます。

『もののけ姫』の小刀の意味「強烈な魔除けのアイテム」

この小刀には「魔除け」のモチーフが幾重にもかけられています。

1つ目は、小刀という形状です。

嫁入り道具に「懐刀(ふところがたな)」というものがあります。
現在でも和装ウェディングでは、ファッション小物として欠かせないアイテムです。

もとは戦国時代に、武家の女性が嫁ぐ際の覚悟の表れだったそうです。
つまり「敵将に襲われたら、この刀で自害する」「チャンスがあれば、この刀で敵を倒す」ということです。

そして明治時代以降、嫁入り道具として一般的になりました。
このとき「護身用の刀」が転じて「魔除けのお守り」となったそうです。

2つ目は、黒曜石という素材です。

黒曜石はパワーストーン界では「オブシディアン」と呼ばれています。
その切れ味から、太古の昔から農耕生活に欠かせない道具でした。
またまじないに使われる呪術道具にも使用されていました。

このことから黒曜石の魔除け効果は、かなりメジャーなものとされています。

3つ目は、送り主である「カヤ」です。

カヤは漢字で書くと「茅」または「萱」。
ススキやワラのような、先端がとがった細い草のことを言います。

この草には魔除けの効果があります。
「呪いの藁人形」をイメージすればわかりやすいかもしれないですね。
人形だけでなく、輪飾りなどにして魔除けとする風習が全国各地に残っています。

ちなみに沖縄にもススキを使った魔除けのお守りがあります。
その名称を「サン」と言います。

ここで1つ疑問が浮かびますね。
「魔除けの意味をアシタカは知っていたのだろうか……?」

おそらく知っていたことでしょう。
アシタカの住むエミシの村は、ヒイ様のまじないを中心として成り立っていました。
次期族長であるアシタカには、まじないの教養もあったと考えられます。

それではいよいよ
「なんでアシタカはそんなに大事なものをサンにあげてしまったの?」
という疑問を考察してきますね!

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『もののけ姫』でアシタカがカヤのネックレスと小刀をサンにあげた理由は?

『もののけ姫』でアシタカが、カヤの小刀のネックレスをサンにあげてしまった理由。
それは……

自分が身に着けている最も大事なものを、サンに与えたかったからです。

アシタカが小刀をサンの兄弟である犬神に託し、サンに渡したシーンを振り返ってみましょう。
猪神の乙事主(おっことぬし)が猪たちを引き連れ、タタラ場を襲撃しようとしていました。
まさに神vs人間の全面戦争が始まろうとしていたのです。

サンに「生きていてほしい」と願ったアシタカが、魔除けのお守りとして小刀を渡したとしても不思議はありません。

「それではカヤの気持ちはどうなるの?」
と思ってしまった方も、もちろんいることでしょう。

アシタカはタタリ神から死に至る呪いを受け、銃で傷ついても平然としています。
生への執着がないのです。
自分の命すら粗末に扱うのですから、物への執着はさらに希薄です。

そんなアシタカが、唯一大切だと思っていたのが小刀のネックレスです。
なぜアシタカが小刀を特別に感じていたのか。
それはカヤが心を込めて贈ってくれたものだからに他なりません。

極限状態の中
「愛する人に自分が最も大事なものを身に着けていてほしい」
アシタカはその一心だったのでしょう。

『もののけ姫』をもう一度見返したくなった方もいるのではないでしょうか?
そんな方のために、あらすじを紹介しますね。

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『もののけ姫』のあらすじは?

こちらが『もののけ姫』のあらすじです。

太古の昔、森に神々が住んでいた頃の物語です。

アシタカの村が、触手に覆われた怪物に襲われます。
怪物の正体はタタリ神。
人間に傷付けられ、憎しみを抱いたまま死んだ神の姿でした。

タタリ神を倒したアシタカは、同時に死に至る呪いを受けます。
どうして神殺しなどという行為が行われたのか。
アシタカは呪いを解く手がかりを追い、旅に出ます。

「シシ神の森」に着いたアシタカは、人間達による犬神狩りに遭遇します。
そして犬神と行動を共にする少女を目撃しました。

犬神狩りで怪我を負った人を介抱したアシタカは、山奥にある村へと案内されます。
その村は、エボシの治めるタタラ場でした。
タタラ場は、純度の高い鉄を作ることで産業を発展させ、また近隣の村に対して有利に立っていました。
しかし同時に自然破壊が行われ、神々の怒りを買っていたのです。

神々と戦うために作られた武器を、アシタカは複雑な思いで見つめます。

その夜、タタラ場にエボシの命を狙う侵入者が現れました。
それは日中、犬神と共にいた少女、サンでした。
サンとエボシの戦いを、アシタカは呪いの力を示して仲裁します。
そしてサンをタタラ場から連れ出しますが、呪いの力を恐れた村人により深傷を負わされます。

森でサンが目覚めたとき、アシタカは虫の息でした。
しかし森を治めるシシ神が、アシタカの傷を癒します。
サンはアシタカを自身の穴ぐらに匿います。
2人は互いに惹かれ合っていきました。

そんな中、森を守るために猪神が奮起します。
大軍となって人間たちを襲撃しようとしますが、エボシ率いる部隊が迎え撃ちます。

サンは猪神の戦列に加わります。
一方でアシタカは戦いを止めるべく、エボシとの交渉へと向かいます。

果たして2人は、この神々と人間の戦争を生き延びることができるのでしょうか。
次は『もののけ姫』の感想と考察です。

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『もののけ姫』の感想考察は?

こちらが『もののけ姫』の感想考察です。

ジブリ原画展で、『もののけ姫』の背景美術を見たことがあります。
屋久島の原生林がモデルだという深い森は、何枚もレイヤーを重ねて奥行きを出しています。
背景美術担当の方のコメントによれば、「とても気の遠くなる作業だった」そうです。

そしてその素晴らしい背景に引けを取らない、壮大な物語でした。

神殺しと自然破壊を行う、愚かな人間。
しかしそうせざるを得ない人間側の事情。

神々と人間の戦争。
それを高みからあざ笑う超越的な存在。

神と自然と人間。
たったの2時間半のアニメーションで、このテーマを描き切れる作品がこれから先に現れるのでしょうか。

『もののけ姫』は『風の谷のナウシカ』のアンサー作品とも言われます。
『もののけ姫』公開は1997年。
『風の谷のナウシカ』公開は1984年。
10年以上の時間の積み重ねにより完成した作品です。

設定を掘れば掘るほど、深い泥沼のようにどんどん沈み込んでいく感覚があります。
色々なモチーフが混ざり合って、底が全く見えないのです。

『もののけ姫』ほど、観賞後に疲労感に襲われるアニメ映画はないでしょう。
とにかく偉大な作品です。

『もののけ姫』アシタカのネックレスとあらすじまとめ

『もののけ姫』でもよく議論に上がる「アシタカが小刀をあげてしまった謎」に迫ってみました。

観客から見れば、確かに「元カノのプレゼントを今カノにあげる」状態で、納得できない方がいることも理解できます。
しかしアシタカにしてみれば「自分が大切にしているものを身につけてほしい」という、ただただ単純な動機なのです……。

ちなみにカヤとサン兼役の石田ゆり子さんが、このシーンに怒ったというエピソードがあります。
そのときの宮崎駿監督の返事がこちら。

「男なんてそんなもん」

監督も、反発されることは見越していたのでしょうね。
アシタカをイケメンと見るかスケコマシと見るか、あなた次第です。

画像出典アンク@金曜ロードSHOW!公式https://twitter.com/kinro_ntv/status/1055817901783969792

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